代名詞は名前のごとく、名詞の代わりになる詞(ことば)です。先ずは有名な人称代名詞を確認しましょう。
主格 ~は |
所有格 ~の |
目的格 ~に・を |
所有代名詞 ~のもの |
|
一人称 | I | my | me | mine |
二人称 | You | your | you | yours |
三人称 | He | his | him | his |
She | her | her | hers | |
It | its | it | its |
これらは中学校でも習いましたので、完璧とはいかないまでもある程度は記憶していると思います。とりわけitの複数形はtheyという認識が大切です。
主格 ~は |
所有格 ~の |
目的格 ~に・を |
所有代名詞 ~のもの |
|
一人称 | We | our | us | ours |
二人称 | You | your | you | yours |
三人称 | They | their | them | theirs |
It is not for them.
これは彼らへ対してではありません。
Both musicians stopped their playing.
音楽家は二人とも演奏を止めました。
次は再帰代名詞を見ていきましょう。複数の再帰代名詞はセルフという発音がセルヴスと濁ります。
再帰代名詞 | |
一人称 | myself |
二人称 | yourself |
三人称 | himself |
herself | |
itself |
再帰代名詞 | |
一人称 | ourselves |
二人称 | yourselves |
三人称 | themselves |
ここでは例として、再帰代名詞を目的語にとる動詞を見てみましょう。
Brahms introduced himself to Remenyi.
ブラームスはレメーニに自己紹介した。
再帰代名詞 | |
adapt oneself to ~ | 適応する |
avail oneself of ~ | 便乗する |
behave oneself ~ | 行儀よくする |
enjoy oneself ~ | 楽しむ |
introduce oneself ~ | 自己紹介する |
make oneself at home ~ | くつろぐ |
次は不定代名詞を見ていきましょう。まずはoneからです。oneは主に名詞の反復を避けるため、「a+可算名詞」の代名詞として使用します。
対象の名詞 | 代名詞 |
---|---|
不特定 | one |
特定 | it |
I broke my violin and I must buy one.
バイオリンを壊してしまったので買わないといけない。
考え方は冠詞の扱いと同じですが、壊れたバイオリンの代わりになる新しいバイオリンはまだ特定されていませんので、代名詞にoneを用いています。
I bought a score and I must take it to him.
楽譜を買ったので彼に持っていかなければならない。
上記例文では特定のものを彼に持っていくので代名詞にitを用いています。
もしone以外の対象がたくさんある場合はどうなるでしょうか。
対象の名詞 | 代名詞 |
---|---|
一つ目 | one |
二つ目~最後の一つを除く数まで | another |
最後の一つ | the other |
まず一つ目を前述のoneで始め、次がanotherです。この時全部で二つならanotherは使いません。the otherで締めます。anotherは3つ以上の場合に使用して最後の二つまでカウントします。最後の一つは特定可能ですので定冠詞をつけたthe otherになるのです。
One is a violin, another is a guitar, and the other is a drum.
ひとつがバイオリン、もう一つがギター、残りの一つが太鼓です。
ちなみにバンドなどで使うドラムは、本来はドラムスと言うのをご存知でしょうか。あれは太鼓の集合体だからです。残りはすべて太鼓と言いたいのでしたら、
One is a violin, another is a guitar, and the others are drums.
ひとつがバイオリン、もう一つがギター、残りはすべて太鼓です。
このようにthe othersを代名詞として使います。 この他にもまだまだ部屋に楽器が散らばっているような状況でしたら、太鼓群には定冠詞のtheを取ったothersを代名詞として用います。冠詞も並行して学ぶと理解が早まるでしょう。
とりあえず今回はここまで。代名詞はこの他にも種類がありますので、次回も代名詞を扱います。