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名曲紹介

:スヴャトスラフ・リヒテル

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第11曲目 革命のエチュード

第11曲目は、ショパンの「革命のエチュード(Revolutionary Etude):Op.10-12」です。演奏はスヴャトスラフ・リヒテル。

Sviatoslav Richter
生年月日 1915/3/20

ではこの素晴らしい曲、演奏をお聴きください。

この曲は、ショパンの生きた時代、1830年の11月蜂起へのショパンの苦悩を描いたものとも言われていましたが、どうやらそういったカッコ良いエピソードは後付け説が有力です。そもそもエチュードというのは練習曲と呼ばれていますので、この曲を含む「練習曲作品10」は、他の作曲家たちのエチュード(練習曲)と比較しても内容が音楽的に充実しているにせよ、リストへの献呈のためにカッコ良い曲に仕上げたと考えるほうが現実的です。

演奏はスヴャトスラフ・リヒテル。 艶なんてものは感じませんし、次から次に冷徹とも言える音の洪水が迫ってきますが、所々で見せる和音の繊細なタッチに、彼の研鑽と愛情を同時に感じることも出来るような気がします。賛否が分かれそうですが、人気があるんですね。

第1回チャイコフスキー国際コンクールのピアノ部門で第1位に輝いたのはヴァン・クライバーンでしたが、この時審査員だったリヒテルは彼に25点を付け、それ以外の演奏者にはすべて0点をつけたそうです。政治的にはクライバーンに高い評価を与えてはいけないような暗黙の了解もあったようで、だからこそ、妥協を許さない彼の性格や音楽と向き合う姿勢を窺い知ることができます。

他の方の演奏も聴いてみましょう。全く存じ上げてないですが森本真衣さんの同曲の演奏です。

次はValentina Lisitsaさん。この方も存じ上げておりません。

この機会にいろんな方の演奏聴いてみましたが、やっぱりリヒテルの演奏は他を圧倒していました。もちろん技術の部分も大きいでしょうが、ちょっとした作為によっても自らが飲み込まれてしまうというか、この曲を音楽的にモノにするのは難しいようです。上のお二方はまだ良い方です。

第9曲目のデイブ・ロンバードがショパンやリストも好んで聴いていたということですから、良いものはジャンルを問わずどんどん吸収していくことが大切だと思いました。本質的な部分は、形が違っても必ずどこかで結びつきます。(※超絶技巧もモノにしてしまったデイブは凄いですが、ほとんどの方が知らないでしょうね。ピアノレッスン中のお嬢さんがSlayerに目覚めてしまったら笑えます。)

リヒテルのバイオグラフィを見るに硬質な音にも納得です。彼はプロコフィエフとも親交が深かったようで、次は彼の曲を紹介してみましょう。

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